特別寄稿/プーチンのロシアはなぜ、かくも強いのか/平田竹男・元内閣官房参与

サウジと「野合」、中国と「結託」、日本に「負のインパクト」

2025年7月号 POLITICS [トランプを手玉に取る]

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2022年2月のウクライナ侵攻以降、ロシアは欧米からの経済制裁に直面しながらも、エネルギー輸出による収入を維持し、戦費を支え続けています。制裁で苦しむはずのロシアがなぜ崩れないのか。その鍵は、プーチン政権が20年以上にわたって築いてきた「資源国家戦略」とサウジアラビアとの互恵的連携にあります。今後の世界情勢を占う上で、持久戦に耐えられるロシアは、イーロン・マスクとの内戦に対応しつつ勇ましい言動の成果を問われ、26年の中間選挙が迫り来るトランプ大統領を手玉に取ることが予想されます。筆者が資源エネルギー庁で石油天然ガス課長を務めていた1990年代末、ロシアは財政赤字やインフラ老朽化が深刻でした。ソ連崩壊後の混乱期を経て、国家機能の再建が急務となっていたのです。そのような状況下で2000年に登場したのがウラジーミル・プーチンでした。彼は大統領就任と同時に、民 ………

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